平成13年度 第45回日本学生科学賞の審査終わる


 本年度の応募作品は,中学校の部,高等学校の部ともに6点ずつありました。県審査の結果は,以下のとおりです。なお,最優秀賞の2点は,中央審査に県代表作品として出品され,県立猶興館高等学校物理部が入選1等,県立長崎北陽台高等学校生物部が入選3等になりました。

1 審査結果
(1) 中学校の部
作品名 学校・氏名
優秀賞 色紙の色あせについての研究
東彼杵町立千綿中学校
  山口亜矢,富永敦子, 江村 彩
  金井留美,若松麻奈美,山本美穂
佳作 物は天気や湿度で伸び縮みするのか?
東彼杵町立千綿中学校
  森 拓仁,山川大地
いろいろな材料による紙すきの研究
東彼杵町立千綿中学校
  竹川孝助,山田 覚,渕上彰吾,
  山本純徳
緑茶の殺菌効果についての研究
東彼杵町立千綿中学校 
  山田尚幸,田添庄平,佐藤 敦,
  津山 豪
身近な植物を用いた紙づくりの研究
佐世保市立柚木中学校  
  栗元秀和,荒木美幸,鴨川詩織里,
  里村彩弥香
   
  ※ 最優秀賞は該当なし。選外1点。

○ 作品の特徴
 どの作品からも,身近な現象の中にテーマを設定し,疑問を解決しようとする 姿勢が感じられました。ほとんどがグループで研究に取り組んでおり,「紙」に注目した環境に関するテーマが多く見られました。日頃の理科の学習において,様々な事象に関心をもち,自然の変化に気づく力が着実に養われていることがうかがえます。昨年の研究に改良を加え,レベルが向上した作品もありました。これからも,継続的な研究活動を通した作品を期待します。

(2)高等学校の部
作品名 学校・氏名
最優秀賞 喜入土鳥黐(キイレツチトリモチ)と寄生する蛾の研究 (第1報)
県立長崎北陽台高等学校
  生物部 増元徹也 他13名
雲仙普賢岳のマグマパイプの大きさと火砕流の速度について
県立猶興館高等学校
  物理部 舩原久嗣 他4名
佳作 活性炭の吸着作用に関する研究
県立長崎西高等学校
  化学部 田実知子,豊田真咲
大気中のNO濃度測定結果について
県立長崎北陽台高等学校
  化学部 渡辺雄一 他6名
長崎港周辺海域における水質環境とプランクトン相
県立長崎水産高等学校 
  水産クラブ 的山悦子 他5名
地形と降水量の関係について
(長崎・諫早・大村の3地区にお ける地形と水害の関係を探る)
県立大村高等学校  
  理科部地学部 戸島 遙,山室優香
  ※ 優秀賞は該当なし。

○ 作品の特徴
 作品数は昨年度と同じ6点でしたが,内容においては,丹念な観察,実験の記録から事実の分析や考察がきちんとなされ,とても充実したものでした。研究機関からの指導を受けながらの環境調査に関する研究など,かなり高度な内容もありました。また,事象の測定,実験データの処理,論文作成等にパソコンが有効に活用されていました。

2 最優秀作品の紹介
(1) 喜入土鳥黐と寄生する蛾の研究 (第1報)
 生息分布が限られたキイレツチトリモチに注目し,緻密な調査,観察を積み重ねて膨大なデータを集め,的確に分析して仮説を1つ1つ検証している力作です。県内の分布の他,キイレツチトリモチの生活史を明らかにした点で,後世に残すべき貴重な記録になっています。また,キイレツチトリモチに寄生する未記載の峨を発見するとともに,その生活史を明らかにし,研究を深めています。この蛾の正体を調べていく過程は,新発見への期待と興奮が伝わってくる内容でした。
研究冊子 自生しているキイレツチトリモチの様子

(2) 雲仙普賢岳のマグマパイプの大きさと火砕流の速度について
 島原半島の地震活動の解析から,マグマのパイプと思われる地震の空白域を見つけ,雲仙の火山活動を矛盾なく説明できるモデルを作りました。また,球体のモデル実験を通して,活動中に見られた時速150km/秒を越える火砕流の流速を理論的に説明しています。10万個もの球体を流下させる実験は圧巻で,その振る舞いの不思議さには大変驚かされました。実験結果の分析には,数学,物理の知識やコンピュータが駆使されており,説得力がありました。
研究冊子 球体の流下実験の様子







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