長崎県教育センター Web情報第246号 (平成19年8月21日) 


心理検査の活用 −WISC-Vの分析から−

教育相談課 特別支援教育班


  特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒に,適切な支援を行うための手がかりを得る方法の一つとして心理検査があります。
 今回はその中からWISC-V(ウィスク・サード)の概要と活用方法について御紹介します。


WISC−Vの検査器具(一部)

知能検査・心理検査の概要については,こちら(Web情報186号)

1 WISC−V知能検査法の概要
   
Wechsler Intelligence Scale for Children-Third Edition 

 5歳0か月〜16歳11か月までの子どもの知能を測定する個別式検査
 所要時間は60分から70分
 言語性,動作性,全検査の3種類のIQを測定
 4つの群指数により,子どもの特徴を多面的に把握
 個人内差を評価点プロフィールによって視覚的に把握


2 WISC−Vで測定されるIQとは?

○ 言語性IQ: 耳から情報を受け取って,話し言葉によって応答する能力。
○ 動作性IQ: 目から情報を受け取って,動作によって応答する能力。
○ 全検査IQ: 目的をもって行動し,合理的に思考したり,能率的に処理したりする,個人の総合的な能力。


※WISC−Vは,下記の検査項目から構成されています。これらの検査項目を総称して「下位検査」と呼びます。

○ 言語性検査 『知識』,『類似』,『算数』,『単語』,『理解』,『数唱』の6項目
○ 動作性検査 『絵画完成』,『符号』,『絵画配列』,『積木模様』,『組合せ』,『記号探し』,『迷路』の7項目


各検査の内容や,測定される固有の能力については,こちら


4 WISC−Vで測定される能力(4つの群指数)

 群指数とは,下位検査の組み合わせで測ることができる能力のことです。
 「言語理解」,「知覚統合」,「注意記憶」,「処理速度」の4種類があります。


各群指数で測定される能力や,構成される下位検査については,こちら


5 WISC−Vの結果の見方

○ WISC−Vの結果から,次のような情報が得られます。

検査の結果
  • 言語性IQ
  • 動作性IQ
  • 全検査IQ
  • 下位検査から考えられる能力
  • 群指数(下位検査の組み合わせから考えられる能力)
  • 課題解決の様子,取り組み方

検査の活用の目的
  • 測定した能力の内容を分析し,子どもの認知処理の特性を知るための資料
  • 認知処理過程の特性を知り,子どもに適した支援や指導の方法を見つけ出す資料

プロフィール表の見方については,こちら


6 WISC−Vの結果を支援につなげるために

○ 群指数の結果を支援につなげるために             

○ 下位検査の結果を支援につなげるために(言語性課題)

○ 下位検査の結果を支援につなげるために(動作性課題)





【参考文献】
○David Wechsler(1998)日本版WISC−V知能検査法 日本文化科学社
○福岡県教育センター(2004) はじめよう 学習障害(LD)児への支援
○上野一彦他(2005)軽度発達障害のアセスメント WISC−Vの上手な利用と事例 日本文化科学社
○高橋あつ子(2007)LD,ADHDなどの子どもへのアセスメント&サポートガイド 本の森出版




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