
教育相談課 特別支援教育班
子どもたちが興味や関心を持って主体的に学習に参加し、能力を効果的に発揮できるようにするためには、それぞれの特性に応じて教材教具を工夫することが大切です。
今回は、次のような子どもたちのために利用できる教材教具を紹介します。
音読や黙読が苦手
文字を書くことが苦手
筆順を覚えることが苦手
かずの概念を理解することが苦手
みんなで一緒に作ってみませんか
新聞紙ボール
押し花はがき
音読や黙読が苦手
行をとばしたり、同じ行を繰り返したりして読んでしまう
目(視線)で文字や行をたどることが苦手
| 音読補助シート・補助板 |
視線の移動がスムーズにできるように、読む行だけが見えるようにしたり、行の境目が分かりやすくしたりして、読んでいる行を分かりやすくすることをねらっています。 |
  |
使い方 |
白い厚紙などで作った補助シートや補助板を当てながら、読ませるようにします。ほかに、蛍光ペンで一行ずつ色を変えたり、行間に線を引いたりする方法もあります。
実際に読ませてみて、どの方法がより効果があるかためしてください。また、子どもの実態に応じて、見える行数を変えるなどの工夫も必要です。  |
このページの最初に戻る
文字を書くことが苦手
ひらがなを読むことはできるけれども、書くことができない
文字を構成している線や点などの要素をよくとらえ切れていない
| ひらがなパズル |
ひらがなの形を作る要素を確認してパズルで文字を作ることで、ひらがなの形を認識する能力を高めることをねらっています。 |
  |
使い方 |
厚紙などでひらがなの形を作る要素のパーツを作り、見本を見ながらパーツを組み合わせてひらがなを完成させます。慣れてきたら、見本を見ないで作ったり、2文字を組み合わせて単語を作ったりなど、内容を発展させることができます。
形を作っている要素を「あ」であれば、「よこ」「たて」「の」などと言葉にして言わせることも効果があります。  |
このページの最初に戻る
筆順を覚えることが苦手
筆順をなかなか覚えられない
目と手の協応動作や目で見たものを順序よく処理することが苦手
| 筆順練習シート |
大きな文字を大きな動きで筆順どおりに書く練習を重ねることで、動きで筆順を記憶して覚えることをねらっています。 |
  |
使い方 |
ワープロソフトで作成した筆順練習シートの文字を指でなぞる学習、鉛筆やペンでなぞって書く練習をさせます。最後に、下段のマス目の中に筆順に沿って手本を見ながら書かせます。画数の少ない文字から始めて、少しずつ画数の多い漢字へ発展させ、何度も繰り返し練習させることが大切です。
個々の子どもの実態に応じて、文字やマス目の大きさ、線の太さを調整する、見本の位置(上側や横側)を見やすい場所に変える,書き出す位置に印を付けたり,ペンを動かす方向を示す矢印を入れたりするなどの配慮や工夫をします。  |
このページの最初に戻る
かずの概念を覚えることが苦手
かずを量的にとらえたり、数えるたりすることができない
数字と具体物の数を対応させたり、計算したりすることが苦手
| 算数かぞえ箱 |
具体物を操作することで、かずを扱うときの視覚的な手がかりとしたり、数字と具体物のかずとの1対1の対応、量の比較など基本的な数概念が理解できるようになることをねらっています。 |
  |
使い方 |
100円ショップで売っているような小物入れを5個ずつ色を変えてつなぎ、それぞれの箱に数字をつけたものです。数概念形成の段階の子どもが,遊びなどの活動の中で具体物やブロックなどの半具体物を入れて,かずの確認や数字とかずのマッチング,かず比べなどをさせる時に使うことができます。複数のセットを準備することで,10のかたまりなど大きいかずも扱えるようにします。

左の写真のように,ボウリング遊びで倒したピンを入れることでかずを数えたり,友だちとの差を視覚的に確認したりすることができます。 |
| かずのうちわ |
かずに関心を持ち始めた子どもが,楽しみながらかずの学習に取り組めるよう工夫したものです。洗濯ばさみをつまんでつけたりはずしたりすることで,指先の動きを引き出すこともねらっています。 |
  |
使い方 |
片手でうちわを持ち,もう片方の手で1から10まで順番に洗濯ばさみをつけていきます。数字を声に出して読みながら洗濯ばさみを着脱することで数唱の学習にもつながります。
洗濯ばさみはバネの柔らかいものと堅いものを準備し,最初は柔らかいものから始めて,つぎに堅いものを使うようにします。
|
このページの最初に戻る
みんなで作ってみませんか
 |
新聞紙を使って短時間で簡単に作ることができます。柔らかいので狭いスペースでも投げることができます。
右下の写真のように握って投げることもできるので、小さな子どもから大人まで幅広く楽しむことができると思います。体育や自立活動などの学習に限らず、休み時間などにもみんなで作って楽しめます。
当たっても全く痛くありませんが、周囲の安全には御注意ください。 |
 |
これからクリスマスやお正月などに向けて、手紙の書き方や出し方、郵便の仕組みなどの学習を計画されているところもあるでしょう。美術科や作業学習、生活単元学習などで題材に取り上げてみてはどうでしょうか。自分で作ったはがきということで、関連する学習への子どもたちの意欲や興味関心の高まりも期待できます。  |
紹介している教材教具についての問い合わせ
長崎県教育センター 教育相談課 特別支援教育班 電話 0957(52)9241
各盲・ろう・養護学校でも、障害の特性に応じた教材教具を活用しています。各盲・ろう・養護学校の教材教具の内容等については、それぞれの学校へお問い合わせください。
参考文献
1 『シリーズ 学校で行う特別支援教育3 「教室でできる特別支援教育のアイデア172」 小学校編』
月森久江 編 図書文化社 (平成17年)
2 『特別な教育的支援を必要とする子どものサポートマニュアル』
長崎県教育委員会 (平成17年)
3 『特別支援教育における教育実践の方法』
小島道生 他編 ナカニシヤ出版 (平成18年)
このページの最初に戻る
トップページに戻る