長崎県教育センターWeb情報 第221号 (平成18年10月30日)



義務教育班

 私たちは子どもたちとのかかわりの中で,日々の教育にあたっています。子どもたちは,教師が用いる教材だけを教材としているわけではなく,教師自身の人間性をも教材として育っています。ですから私たちは,自身の「話し方」について,常に細心の気配りをしておきたいものです。

 そこで今回は,話し方に焦点を絞り,ヒントとなる話し方ワンポイント」を掲載します。
 
  まずは,自身の話し方をチェックしてみましょう!

 
  □  いつも笑顔で話している。
  □  その場にふさわしい声の大きさ,高さで話すことができる。
  □  どんな話題にもついていける。
  □  常に会話の流れを意識している。
  □  その場にふさわしい内容の話をしている。
  □  相手に失礼のない言葉を使っている。
  □  相手の気持ちを常に考えて話している。
  □  話すときは,相手への眼差し(目線)にも配慮している。
  □  相手に話の内容がよくわかるように,温かみのある言葉遣いを心掛けている。
  □  教師は「最たる言語環境」ということを意識している。

 いかがですか?
 8つ以上「できている」という方は,どうぞ今の話し方を大切になさってください。

 「自分の話し方はまだまだだ!」という先生方のために,いくつかポイントとなることをキーワードとともに挙げてみます。
 

『意識していない話』
 日々の授業での発問や指示,助言などは1単位時間の流れの中でかなり意識した話をしています。しかし,それ以外の話はどうでしょうか。案外「意識していない話」になっているかも知れません。一つ一つの言葉にも心を込めて話したいものです。
 

『話し下手の話し好き』

→ 内容の無い筋道の通らない話を量(つまり長さ)でサービスしてはいませんか。しかも,「最後に一言」とホッとさせて20分間のサービス延長!それでは,聞く方も大変です。主役不在の長話は,記憶にも残りません。まずは,簡潔に話をまとめることが大切です。
 

『TPOからTPPOへ』
→ Time(時間),Place(場所),Occasion(場合)を考えて話すことは大切です。これにもう一つPerson(人)を付け加えることで,どんな聞き手を対象にしているかを意識することができます。
 

『準備は煮物風に』
→ 話が成功するかどうかは,聞き手の前に立つまでに90%が決まると言われます。ですから,@話の材料をそろえ,Aていねいに下ごしらえをし,B自分の中でじっくり温め,C一度冷まし(冷静に見つめ直し)ます。特にCの手順は大切にしたいところです。勢い込んで話をするのは禁物です。ちょうど煮物の味がしみこむように冷ますことを大切にしましょう。
 

『お母さんのように』
→ 小さい子どもに一生懸命話しているお母さんの姿を見ていると,こちらまでついつい聞き入ってしまうことがあります。私たちも子どもに話しかけるときには優しい気持ちになります。その気持ちが温かくていい言葉を生むと思います。
 

『スピード違反は厳禁』
→ 話す速度が1分間に720文字を超えると早口で聞きづらいと言われます。望ましい速さは,1分間に360〜450文字程度です。次の文章を読んで,4.0〜5.5秒ぐらいがその速さとなります。
 「大村公園は日差しが温かく,大勢の人でにぎわっていました。」
 

『笑いがある』
→ 話し上手の条件として『おもしろい(笑いがある)』ことが挙げられます。欧米では,演説やスピーチで,もしも誰も笑わなかったとしたら,その演説やスピーチは失敗だったと言われます。私たち日本人は,日常のジョークやユーモアには今ひとつ不慣れですが,心に余裕をもつことから始めるのも良いかもしれません。


『相手に伝えたいのは,心(思いやり)』
→ 美辞麗句を並べ,流暢に話しても,そこに誠意がこもっていなければ本当の話とは言えません。きれいな言葉は耳には心地よいですが,心には届かないという場合があります。


『勝ちに不思議の勝ちあり,負けに不思議の負けなし』
 「今日の話は我ながらうまくいった。」も「今日はうまく思いを伝えることができなかった。」にも必ず原因があります。

   なかでも,『不思議の失敗』はありません。何か原因があるはずです。
   その原因を考えるときのヒントを次に示します。

   @話す内容は整理できていたか。
   Aスムーズに話すことができるように事前に練習していたか。
   B話す内容を十分に理解していたか。
   C進行ストーリーが分かっていたか。

  いかがでしたか。一言に話し方と言っても技術的なことばかりではありません。何よりも大切にしたいことは,『どう伝えるかではなく,何を伝えるか』です。

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