長崎県教育センターWeb情報 第219号 (平成18年10月10日)


          〔教師タイプ〕Check!       
〜日ごろの姿勢の再確認!〜


                                                     教育相談課 相談班

 教師の活動は,日々の授業やその他の活動の中で児童生徒とのかかわりを含めて多岐にわたっています。それらの活動に影響を与えるのが,「教師のリーダーシップ」です。
  教師は,リーダーシップを発揮しながら,児童生徒一人一人の自立の援助とそれを促す集団の育成を図らなければなりません。ここでいうリーダーシップとは,「集団の目標達成のために,一人一人のメンバーが連帯感を持ちながら,自分の能力・考えを発揮できるように援助する力量」です。


                   
 しかし,すべての児童生徒や学級集団に通じる理想の教師像や効果的で普遍的なリーダーシップスタイルというものはありません。めまぐるしく変化していく現代においては,子どもたちも日々変化しており,学級という集団の状況も様々です。1年生だから,都市部の学校だから,小規模の学校だからという教師の先入観によって,うまく対応できないという状況を招く場合もみられます。
 また,厳しい指導を受け入れる学級もあれば,温和な指導でまとまる学級もあります。
  これは,指導の方法の問題というよりも,現在の児童生徒の実態や学級集団の状態と,教師との関係性に左右されやすいと考えられます。
 この関係性を確立するためには,児童生徒の実態や学級の状況を把握し,自分のリーダーシップスタイル,すなわち教師スタイル(教師タイプ)が児童生徒にどう受け止められているかを知ることが必要です。また,これを知ることが,「しつけ」(父性)と「いやし」(母性)の調和のとれたリーダーシップを効果的に高める方法の一つとして考えられます。
                
         
              その前提として,教師自身が自分の教師タイプ(教師スタイル,リーダーシップ)とはどういうものかを理解しておくことが大切になります。
 そこで,『教師タイプCheck表』を用意しました。ダウンロードができますので,「教師タイプ」の自己診断を行ってみてはいかがでしょうか。さらに,機会があれば,児童生徒から見た教師タイプにも取り組まれることをお勧めします。
  日頃の教育活動の姿勢や今後の児童生徒との関係づくりに向けて,再確認の一助になれば幸いです。

 ダウンロードはこちらから→『教師タイプCheck表』←クッリクしてください。
                           (長崎県教育センター 2006)
       *保存して御活用ください。

     
                                  

〔教師タイプ〕Check!
〜指導の場面にカウンセリングを生かす!〜

                                                            

@学級集団(全体)への指示・指導
 児童生徒の「いやし」(母性)にカウンセリングの考え方や技法を生かすことはもちろんですが,ここでは「しつけ」(父性)の場面でどう生かすかを述べます。ポイントとしては,児童生徒に「やりたくない」という抵抗感を持たせない指示の出し方や指導の仕方を工夫することが大切です。

☆学級集団(全体)への指示・指導☆
 ○「短く,わかりやすく,やってみたい,やればできる」と思える指示を出す。
 ○柔軟性のある指導を展開する。
 ○「ふれあい・活動・ふりかえり」の3つの要素をバランスよく取り入れる。


                                                                                      
A個人への指示・指導
  個人への指示・指導は,それによって児童生徒が自分の問題に気づき,自ら修正しようと考え,行動を変えさせることが大切です。
   ☆個人への指示・指導☆
   ○児童生徒の話をじっくり聞き,受容していることを十分に伝える。
   ○児童生徒の力に合わせて,取り組み方をやさしく伝える。
   ○取り組む前に教師がモデルを見せる。  
  
○最初に少しさせてみて,良かった点をほめて動機づけする。

  この場合,周囲にいる児童生徒たちも見ていることを忘れずに,本人だけでなく周囲の児童生徒たちもそれぞれが自分に置き換えて納得できる指導であることが大切です。

     

B注意の仕方の工夫
 「注意・叱責」は,ややもすれば,反抗心をあおることがあり,反発される場合もあります。大切なのは,児童生徒が自分自身の行動に気づき,自らそれを改めようとすることです。


  ☆注意の仕方の工夫☆
 ○私語の多い生徒に対して,「静かにしなさい。」よりも「○○くん,質問ある?」
  →抵抗を生まないような工夫
 ○自分の言葉づかいのチェック
  →抵抗を生むかもしれない言葉をつかっていないか,ついカッとなって注意していないか。

Cリーダーシップ発揮のために                                        
  児童生徒との人間関係ができていないと,厳しさの中の優しさがわかってもらえません。人間関係は,教師に対しての親近感を下地として生まれてきます。

 ☆リーダーシップを発揮するためのポイント☆
  ○機会があるごとに教師自身が自己開示して,「先生は(私は)〜と思うよ。」と
  アイ(私)メッセージを用いて,自分の経験したことや考えを語ることが大切です。

 この場合,お説教や自慢話にならないように気をつけ,一人の人間としての率直な思いを伝えます。こ
うした積み重ねで児童生徒たちは教師に親近感を持ち,人間関係ができていきます。


 指導の場面で「カウンセリングの考え方」を意識した援助を行っていくと,教師の言葉を児童生徒が抵
抗なく受け入れ,自ら行動を直そうとするなどの効果が期待できます。

                                                                 


  【参考・引用文献】『グループ体験によるタイプ別学級育成プログラム―中学校―』河村茂雄 編著 図書文化社 2001


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