長崎県教育センターWeb情報 第200号 (平成18年3月24日)

更なる研修支援等の充実を目指して

次長兼総合企画室長  野崎 哲生


 教育庁組織改編でスタートした平成17年度も終わろうとしている。本センターは研修の一元化に伴い,新たな研修講座を追加し対応してきた。さらに,市町村合併で新しく誕生した教育委員会と受講管理システムの構築等並行しながら進めてきたところである。そこで,Web情報も最終回を迎え今年度を振り返り,次年度の研修講座等について紹介したい。

 

1 平成17年度研修講座実施状況について

 (1)今日的な教育課題に対応!

   受講希望高い「特別支援教育」,「教育相談」,「複式教育」等

 特別な教育的支援を要する児童生徒の指導に悩む学級担任の増加や法令改正等,大きな過度期であることから今後の制度の在り方などに対する不安もあり,教職員のニーズが最も高い結果となったのが「特別支援教育」関係講座である。
 また,「教育相談」に係る研修講座では,相談の技能向上を目的とした希望者が多い。児童生徒とのコミュニケーションづくりや児童生徒理解のための手法等を身に付けたいものと考える。
 「複式教育」研修講座は,児童生徒数減少で複式学級の増加や初めて複式学級の担任となり,指導法を学びたいという希望者が年々増加している状況である。
 その他にも「情報教育」や「図書館教育」も依然として希望者の多い講座である。

 (2)受講者最多は,「30歳代」!

 本人の希望により受講する研修講座,いわゆる「課題研修」「教科領域研修」(83研修講座)について,20・30・40・50歳代に分けて受講者の状況を分析してみた結果,各校種とも30歳代が最も多く受講しているという結果だった。
 なお,校種別上位3位までは下記のとおりである。
【小学校 年代別受講率】 【中学校 年代別受講率】 【県立高校 年代別受講率】
1位 30歳代 19.3%
2位 40歳代 12.8%
3位 20歳代 12.7%
1位 30歳代 20.3%
2位 20歳代 18.7%
3位 40歳代 10.1%
1位 30歳代 22.0%
2位 20歳代 16.8%
3位 40歳代 8.6%

 (3)「研修講座」等評価検討結果

 140の研修講座や調査研究等を「必要性」「有効性」の観点から一つ一つ評価した。その結果,例えば,研修講座では「授業改善研修」を廃止したり,「弱視児の見え方の理解と指導法」研修講座の日程を1日から2日に拡充したり,秋と冬の2回実施していた「読書ヘ誘う」研修講座を定員を増やして統合したりした。
 全体では,「現状維持」の研修講座は約41%,「その他見直し」すべき研修講座が約42%(前年度比約14ポイント増加)であった。
 これらの結果については,次年度の修講座編成に反映させている。

  

2 キーワードは「教師」

 年度末を迎えると,各学校では校内研修の紀要作成に入る。
今年も,ある小学校の校長先生から校内研究をまとめた冊子『授業実践のあしあと−第14集−』を届けていただいた。
 巻頭に次の文章がある。

 ・・「○○の子どもたちは健気です。教師の目をまっすぐ見つめ,一生懸命です。そんな子ども達に向き合うとき,子どもの成長に関わる教師としての責任の重さを痛感するのです。」
 「もっと指導力を,授業力を磨こう。教師としての資質向上を図ろう。」・・・・

 各教師が年2回の研究授業を実践し,その授業研究をまとめた貴重な研究物である。14年間続いているとのこと。先生方の1時間,1時間の授業にかける真摯な姿勢が伝わってくる。

 

 さて,県の主要施策の中に,「使命感と指導力を備えた教員の養成」や「学力の充実・向上策の推進」がある。特に後者との関連では,本教育センターにおいて「基礎学力調査」を実施しているが,今年度も調査結果を受けて,『学習指導改善に向けて』ということで6項目の提言を行ってきた。 

 各学校では,「学力向上オリジナルプラン」を作成し,授業改善等に取り組んでいただいている。

 今年度は,「地区別研修会」に実践事例発表を取り入れたが,自校の課題解決に向けて取り組んでいる様子が協議の中でも実感することができた。

提言1 「わかる授業」づくりと「学習意欲」の喚起
提言2 「個に応じた指導」の一層の充実
提言3 「学習規律」の確立
提言4 「努力と賞賛・励まし」の教育活動の展開
提言5 「目的意識」の育成
提言6 「授業と連動した家庭学習」の習慣形成


 ところで,国では中央教育審議会が昨年10月26日「新しい時代の義務教育を創造する」とした答申を行った。その中の第2章には「教師に対する揺るぎない信頼を確立する」があり,「教師の質の向上」という目標を掲げている。
 さらに,他県では「教師の資質・能力の向上」に係る施策が打たれ,それぞれ特徴のある取り組みがなされ始めている。  

 教育論は,教師論に始まり教師論に終わる。教育の善し悪しを決定するのは,結局,「教師」においてほかにない。

 

3 更に充実させた次年度研修講座等

 このような結果を踏まえて,次年度の研修講座を編成したところである。
 例えば,新たに
   ◇ 指定該当者を対象とした「教育リーダー育成研修講座」<前・後期>
 を取り入れたり,
   ◇「複式教育現地講座」としてしま3地区に実施したり,
   ◇「e-LearningによるWord,Excel,Access,PowerPint入門」では各2回,計8講座に増設・編成している。

 もうそろそろ「研修講座一覧表」や「研修案内」が学校に届く頃である。
 各学校も新しい陣容で,新年度を迎える。校内研修の一環として,「学力充実対策研修」講座(小学校・中学校・高校)も視野に入れ,検討していただきたい,と思う。
 先生方の個人研修に,授業力向上に是非活用願いたい。
 また,その他にも公開講座(ステップアップセミナー,サマーセミナー,聴講制)や研究援助など計画しており,詳細な案内は,本Webページで紹介していく予定である。

  


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