長崎県教育センターWeb情報 第193号 (平成18年2月3日)

教育相談課長 大野 博海


 今日,学校内外において不適応行動を起こす児童生徒のことが,教育上の大きな課題の一つになっています。不登校,いじめ,引きこもり,暴力行為の低年齢化,さらにささいなことで短絡的・突発的な行動に走るケース等,様々な問題があげられます。
 価値観が多様化し,学校も社会も転換期を迎え,児童生徒を取り巻く社会環境・家庭環境は大きく変化しています。このような状況の中で,児童生徒が起こす様々な不適応行動の背景を,大人がしっかりと受け止め,理解し,対応していくことが求められています。
 児童生徒の不適応行動を防止するためには,教師が一人一人の児童生徒への関心を一層深め,その言動から内面世界を理解し,そのうえで相談に応じることや,良好な人間関係づくり・学級づくりを行っていくことが大切です。そして,不幸にして不適応行動が起こった場合には,適切な対応が重要になります。
 言うまでもなく,不適応行動の予防についても,また起こった場合の対応についても,確かな知識や技術が求められます。私たちは,人間的な豊かさとともに、知識と技術に裏付けされた実践力を身につけた教師にならなければいけません。
 そのためには,カウンセリングマインド(受容的・共感的な心)を根底に据えた,教育相談・生徒指導に関わる様々な考え方や技法を学んでほしいと思います。
 平成17年度に県教育センターが実施した,教育相談・生徒指導に関する主な研修講座は次のようになっています。(内容等の詳細については,教育センターWeb情報第158号を参照してください)

 ・教師が活用できるカウンセリング(定員20)

 ・実践に学ぶ生徒指導(定員20)

 ・不登校への対応〜学校カウンセリングの活用〜(定員21)

 ・教育相談の基礎・基本〜ニーズに応じた児童生徒理解の方法(定員30)

 ・養護教諭のためのカウンセリング(定員25)

 ・心がふれあう構成的グループ・エンカウンター(定員20)

 どの講座も好評で,定員以上の申込がありました。
 受講者の方々から,

 「この講座で得たことを生かして,生徒の指導にあたっていきたい。すべての先生方に,このような講座の受講を勧めたいと思う。」

 「この講座が自分自身のカウンセリングにもなり,癒され,明日からまた頑張るぞ,という意欲が高められた。」

等の嬉しい感想をたくさんいただいています。
 このような感想をお寄せいただき感謝すると同時に,さらに多くの先生方に受講していただき,日々の指導の中で生かしてほしいと思います。
 また,「長崎県教育センターWeb情報」,月刊誌「教育ながさき」の「知っトク情報」においても,教育相談・生徒指導に関わる情報を発信していますので,ぜひご活用ください。

 

 私たち教師には,不適応行動に対処するばかりではなく,不適応行動を予防し,児童生徒の健全な成長を支援しながら,将来の社会的自立を目指して指導していく力が求められています。私たち一人一人の力量を高め,それを結集することで,学級や学年,そして学校が機能し,さらなる教育力が発揮されます。
 平成18年度もさらに多くの先生方に,教育相談・生徒指導関係の研修講座を受講していただき,カウンセリングマインドを生かした,豊かな生徒指導の力を身につけていただきたいと願っています。

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