長崎県教育センター Web情報 第183号 (平成17年11月18日)
教育経営課 高校教育班
「日本学生科学賞」は中学校・高等学校の生徒を対象とした科学の研究作品コンクールです。
| 主催 | : 全日本科学教育振興委員会,読売新聞社,独立行政法人科学技術振興機構 | |
| 後援 | : 内閣府,文部科学省,環境省,特許庁 | |
| 協賛 | : マイクロソフト株式会社 |
このコンクールの趣旨は,生徒の科学への関心を高め,豊かな思考力の育成をはかろうとするものです。作品は,理科の学習に基づく研究記録・標本・装置・模型・図表・映像などです。
今年度は県審査に,中学校4校(12点),高等学校2校(3点)の応募がありました。県審査の結果は下表のとおりです。最優秀作品1点は,県代表の作品として中央審査に出品しています。これまでに本県代表として出品された作品は,中央審査でも多くの入賞,入選を果たしています。
応募作品数3点
| 作 品 名 | 所属及び代表者氏名 |
| ヤシオオオサゾウムシの研究 | 県立長崎西高等学校 生物部・SSH昆虫班 松尾賢人ら16人 |
| 作 品 名 | 所属及び代表者氏名 |
| 海産生物保護の取り組み 〜ハオコゼの卵管理と仔稚魚飼育〜 |
県立長崎水産高等学校 水産クラブ 望月大志ら7人 |
| コウイカ 〜卵の管理と稚イカの飼育および産卵行動〜 |
県立長崎水産高等学校 水産クラブ 望月大志ら7人 |
応募作品数12点
| 作 品 名 | 所属及び代表者氏名 |
| 爬虫類の形態〜ヘビとトカゲとヤモリの比較〜 | 島原市立第三中学校 3年 木佐木盛善 |
| 昆虫採集 | 長崎大学教育学部附属中学校 3年 田中淑香 |
| 昆虫採集 | 長崎大学教育学部附属中学校 1年 磯本翔吾 |
佳作(9点)
| 作 品 名 | 所属及び代表者氏名 |
| エチレンガスによるトマトの老化の研究 | 佐世保市立花園中学校 2年 摩嶋孝俊ら3人 |
| ミミズの光の刺激と反応の研究 | 佐世保市立花園中学校 2年 山崎由紀人ら3人 |
| ナメクジの刺激と反応の研究 | 佐世保市立花園中学校 2年 松永謙太郎ら3人 |
| バッタの研究 | 佐世保市立花園中学校 2年 松本朋三ら2人 |
| エチレンガスによる植物の開花の研究 | 佐世保市立花園中学校 2年 末次由実ら3人 |
| いろいろな条件でカイワレダイコンを育てよう | 東彼杵町立千綿中学校 3年 藤尾真美香ら3人 |
| 美味しいお茶の出し方 | 東彼杵町立千綿中学校 2年 冨永祐太 |
| 僕らの発電記 | 東彼杵町立千綿中学校 1年 楠本寛樹ら3人 |
| 紅茶の色の変化 | 長崎大学教育学部附属中学校 1年 原川さゆみ |
応募作品はどの作品も身近な現象に興味・関心を持ち,真理を探究しようとする姿勢がよく現れていました。具体的な探求方法は,日頃の理科の学習において身につけた技能が活用されており,日々の授業が確実に生かされていることが感じられました。また,報告書には図や写真等が有効に使われており,表現力の高まりを感じました。
ただ,観察・実験の条件設定があいまいであったり,実験結果に対する検証が不十分なまま結論づけている作品もありました。また,中学校,高等学校合わせて15点の応募のうち,生物分野が15点中12点と偏りがありました。地学・広領域(複数の領域に渡る研究)も含め,さまざまな分野での研究が行われることが望ましいと思います。
県立長崎西高等学校 生物部・SSH昆虫班
長崎西高等学校生物部・SSH昆虫班の作品は,フェニックスなどヤシ科植物を食べて枯らす害虫,ヤシオオオサゾウムシに関する研究報告です。
この昆虫は熱帯・亜熱帯地方に生息する南方系の昆虫で,本来長崎県では見られるはずのない昆虫ですが,この3年の間に県南で繁殖し,急速に分布を拡大している事実を報告しています。野外調査や実験室での観察・実験を丹念に積み重ね,本県や本県以北でも繁殖が可能で,放置すれば今後も分布を広げ大きな被害をもたらす可能性を示しています。
また,この現象の背景にある環境問題にも言及するなど,社会に対するメッセージを込めた研究報告です。